さーさるの独り言

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半世紀ぶりの修学旅行-その2(おしまい)-

2日目は一転して晴れ!
この日の午前中は、修学旅行の行き先には選ばれないと思われる(違ってたらごめんなさい)ところへ行きました。橿原市今井町です。古都奈良のイメージからは離れますが、江戸時代の街並みが残るというので行ってみました。
以下の写真は、黒縁はフィルム(ポジ)、縁無しはiPhoneです。
JR桜井線(万葉まほろば線畝傍駅(うねびえき)から今井町へ向かう途中、近鉄橿原線沿いに咲いていたツツジです。手入れされた生け垣を見慣れた目にはこの放ったらかしの咲き方が新鮮でした。

まず向かったのは観光案内所「今井まちなみ交流センター華甍(はないらか)」。立派な建物です。明治時代の建築で、昭和前半には町役場として使われていたとか。「はないらか」は何度見てもパッと見「はなライカ」に見えます 😅。

町家やお寺や立派なお屋敷が並んでいます。大小を挿したお武家様が歩いていても全然違和感ありません。現に時代劇のロケもよくあるそうな。

大河ドラマ麒麟がくる」に陣内孝則さん演じる今井宗久という堺の豪商が出てきました。この方、今井町ご出身なのだそうです。
次は近鉄線に乗って薬師寺です。まずはお昼。少々暑い!ビール飲みたい。

有名なお店らしいです。お蕎麦も天ぷらも、もちろんビールも最高でした!
薬師寺は修学旅行生がぞろぞろ。修学旅行生が途切れるのを待って撮りました。国宝東塔です。薬師寺の伽藍のなかで東塔だけが創建(720年)当時のまま残っているんだって。

西塔を再建した伝説の宮大工、西岡常一の著書「木に学べ」に、東塔と西塔の比較や薬師寺の伽藍のことが詳しく書いてあります。千数百年の伝統を受け継ぐ法隆寺棟梁の説明はめちゃ説得力があります。建築史家や建築家じゃこんな説明はできないだろうなぁ。おもしろいです。

この日最後は東大寺です。奈良観光のど定番。ここにも修学旅行生がたくさんいました。学生の皆さん、数年ぶりに再開した修学旅行なんでしょうね。修学旅行に来られて良かったね。下写真はもちろん大仏殿。

大仏殿の次は何の変哲もない門です。

転害門(てがいもん)といいます。大仏殿の裏手に回って10分ほど歩くと、広大な境内の西の外れにあります。門のすぐ外側はバス通り。国宝なのにガイドブックで紹介されることも稀。
東大寺は創建こそ奈良時代ですが、以後何度も戦火に焼かれ、創建当時のまま残っているのはこの転害門だけなのだとか。
かの土門拳のライフワークで古寺巡礼という大作があります(全5巻+別巻2巻)。大和、京都の寺が半分以上を占めるこの写真集で、土門は東大寺の被写体としてこの転害門だけを取り上げたそうです(私が持っているのは第1巻だけ。東大寺は第2巻なので、土門の転害門は見たことがないのです......😢)。盧舎那仏(大仏さんね)を筆頭に膨大な数の被写体がある東大寺の中で、唯一残る天平の生き証人として転害門を選んだということなのでしょう。
ありがたいことに転害門のすぐ前にバス停があり、この日も歩き疲れた体をバスに押し込んで奈良駅まで戻りました。
翌日は小雨模様。京都に戻る途中、宇治で下車して平等院に行きました。初めて見ましたが、見事なものですねぇ。

今回の旅行では645のフィルムカメラをメイン、iphoneをサブとしました。フィルムは4本。645だと1本で15枚撮れるので、全部で60枚。iPhoneでは要所要所で「念のため」くらいの気持ちで撮っていたのですが帰ってから数えてみたらiPhoneの撮影枚数は135枚。いつそんなに撮ったんだろう....?

以上、半世紀ぶりの修学旅行記おしまいです。お付き合いいただき、ありがとうございました。

 


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