砂川文次著「小隊」(文春文庫)を読んでみました。ロシアが北海道に侵攻してきたというお話。このところ新聞によく広告が出るのでお読みになった方も多いのではないでしょうか。作者は元自衛官(ヘリパイ)で公務員、第166回(2022年)芥川賞受賞という異色の経歴の持ち主です。
もちろんフィクションですけど実にリアル。ロシアのウクライナ侵攻前に書かれた作品(初出は2020年)ですが、同じことが日本で起きるとこういう展開になるであろうという一つの仮説が、最前線の小隊を指揮する三尉の目を通して描かれます。
ロシアと国境を接しているということでは日本も北欧も同じ。片や長年の中立をかなぐり捨ててNATO加盟に向けて動いているのに此方は....。この国の平和ボケはリスクが現実にならないと(なってもかな)治らないんでしょうね。