さーさるの独り言

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飛行機好きは参るべし

京阪石清水八幡宮駅から徒歩10分くらいのところに変わった神社があります。その名を「飛行神社」。創建は1915(大正4)年。創建者は二宮忠八。飛行機好き、特に日本の航空史に興味がある方ならこの名をご存知の方も多いことでしょう。

1891(明治24)年にゴム動力の模型飛行機を飛ばし、ライト兄弟と同時期に有人の「飛行器」(忠八の造語)の製作に取り組んでいた人物。ライト兄弟の有人動力飛行成功を知り、製作中の機体を叩き壊したのだとか。

さて、神社らしくない入口を入ると鳥居があります。

花手水はよく見かけるようになりましたが、ヒコーキ手水というのは初めて見ました。

本殿の前にはギリシャ風の建物が。

大阪湾で底曳網にかかって引き上げられた零戦のエンジンとプロペラが奉納されていました。

こんなお守りを買ってきました。飛行機に乗るときは忘れないようにします。

お守りのデザインは滑走路なんですけど、向きをあらわす17/35(ほぼ南北)は何の向きだろう。社殿の方角かな?

製作中の機体を破壊した後、忠八は再び飛行機製作に目を向けることはなかったとのこと。晩年は、飛行機事故による殉難者が増え始めていたことに心を痛め、私財を投じて作ったのが飛行神社。自ら神主の資格を得て死者の霊をまつったそうです。

飛行神社には二宮忠八の資料館が併設されていて、忠八に関する資料や航空関連の官民団体からの奉納品が数多く展示されています。一見の価値ありです。

二宮忠八の生涯は、吉村昭『虹の翼』(文春文庫)に活写されているほか、鈴木真二『飛行機物語』(中公新書)に手短にまとめられています。

 


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